鉄鋼流通とコイルセンター

1.鋼材流通の特性

鋼材の流通は、鉄鋼メーカー、商社、コイルセンター、ユーザが関係する独特の商流、物流があります。

       [コイルセンターを中心とした鉄鋼流通の流れ]
コイルセンター流通,板取,加工,母材,原コイルイメージ



2.コイルセンターとは

コイルセンターはユーザの需要に基づき商社を経由して鉄鋼メーカーにコイル(母材)を発注します。コイルセンターは鉄鋼メーカーで製造された母材コイル(1本の質量は10-20トン)をユーザ(需要家)へ様々な形の製品に加工し納品します。 コイルセンターは鉄鋼流通の要であり、その存在と機能は産業界で重要な役割を担っています。

3.コイルセンターの種類

 1.経営形態

コイルセンターの創業・経営には
(1)高炉メーカ系
(2)商社系
(3)鋼材を大量に使用する需要家系、
(4)自主独立・オーナ系
があります。

 2.加工形態

レベラー
母材(原コイル)を、巻き癖などを矯正して平坦な形状にし(レベリング)、一定の寸法の鋼板に切断すること。コイルセンターで最も基礎となる加工です。
スリッター
コイルの幅を分割して、ユーザから指定された幅のコイルに加工すること。
シャーリング
レベラーなどで切断された、比較的大きな鋼板をさらに小さく切断すること。
ブランキング
原コイルを型で打ち抜いて、加工が難しい、複雑な形状に加工すること。
ガングスリッター
一度レベラーで加工した半製品の幅を分割してより幅の狭い鋼板を生産すること。


            [主な加工形態]